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株式市況

◇東証前引け 日経平均は続落 米ハイテク株安が重荷、一時3万8000円割れ

2024/11/21 11:49

 21日午前の東京株式市場で日経平均株価は続落し、前引けは前日比319円12銭(0.83%)安の3万8033円22銭だった。前日の米ハイテク株安や決算を発表した米エヌビディアの時間外取引での株価下落を受け、半導体関連株などへの売りが目立ち、日経平均を押し下げた。ウクライナ情勢の悪化懸念や外国為替相場で円高・ドル安が進んだことも重荷となり、心理的節目の3万8000円を下回る場面があった。

 取引時間中の3万8000円割れは11月1日以来となる。朝方は散発的な先物買いに支えられて小幅高で始まったが、次第に米ハイテク株安を受けた売りが優勢になった。米エヌビディアが20日発表した2024年8~10月期決算は人工知能(AI)関連の需要が引き続き収益を押し上げ大幅増収となり、市場予想も上回った。もっとも株価は出尽くし感から時間外取引で下落し、東京市場でも半導体のほか電気機器、精密機器、機械など幅広い銘柄に売りが出た。

 オースティン米国防長官が20日、ウクライナへの対人地雷の供与を許可したと伝わり、地政学リスクの高まりも投資意欲をしぼませた。岩井コスモ証券の林卓郎投資情報センター長は「企業業績の先行きや日米の政局の不透明感が強い状況に、地政学リスクの高まりが加わることは投資家にとってネガティブだ」とみていた。

 東証株価指数(TOPIX)は続落し、前引けは9.22ポイント(0.34%)安の2689.07だった。JPXプライム150指数も続落し、7.24ポイント(0.61%)安の1187.83で前場を終えた。

 前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆8208億円、売買高は8億3376万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は699。値上がりは876、横ばいは69だった。

 アドテストやディスコが安い。ファストリ、ソフトバンクグループ(SBG)、TDK、ソニーGも売られた。一方、東京海上や千葉銀など金融株、フジクラは買われた。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

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