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株式市況

◇東証大引け 日経平均は続伸 日銀の早期利上げ観測の後退が引き続き追い風

2024/10/04 15:25

 4日の東京株式市場で日経平均株価は続伸し、終値は前日比83円56銭(0.22%)高の3万8635円62銭だった。日銀による早期の利上げ観測の後退を手掛かりとした買いが引き続き優勢だった。海外短期筋などによる株価指数先物への断続的な買いが入った場面で、日経平均の上げ幅は200円に迫った。もっとも、日本時間今晩発表の9月の米雇用統計を見極めたいとの雰囲気などから、積極的な買いは続かなかった。

 日銀の金融政策を巡り、石破茂首相が2日に「追加利上げをする環境にない」と発言した。将来的には金融政策の正常化が進むとみられているが、市場では早期利上げの思惑が急速に後退しており、株買い・円売りの勢いが強まっている。米欧など世界の中央銀行が利下げや金融緩和に動いており、海外投資家の投資余力が増していることも日本株の先高観を強めているようだ。

 石破首相は4日午後、衆院本会議で所信表明演説に臨み、経済政策では岸田文雄前政権の方針を踏襲する考えを示した。金融所得課税などへの言及はなく、「波乱なく通過した」との受け止めも一定の安心感につながったとみられる。

 日経平均は下げに転じる場面もあった。イスラエルとイランの衝突など中東情勢の緊迫が警戒されたほか、外国為替市場で円相場が前日比で上昇に転じるなど足元の下落が一服したことも重荷となった。米雇用統計の発表を前に、週末とあって持ち高調整の売りも出やすかった。

 東証株価指数(TOPIX)は続伸した。終値は10.36ポイント(0.39%)高の2694.07だった。JPXプライム150指数も続伸し、2.18ポイント(0.18%)高の1212.04で終えた。

 東証プライムの売買代金は概算で3兆8802億円、売買高は18億1827万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1150。値下がりは448、横ばいは47だった。

 ファストリやアドテストが高い。セブン&アイやイオンが上昇した。原油高を背景にINPEXやENEOSなどエネルギー関連株が買われた。一方、東エレクやソフトバンクグループ(SBG)が安い。川崎汽や郵船など海運株が急落した。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

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