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株式市況

◇東証大引け 日経平均は続落 5万円割れ、個人の損益通算の売り観測

2025/12/16 15:51

 16日の東京株式市場で日経平均株価は続落し、終値は前日比784円82銭(1.56%)安の4万9383円29銭だった。節目の5万円を下回って終えるのは3日以来、2週間ぶり。15日の米株式市場では半導体などハイテク株に売りが膨らんだ。東京市場でもアドテストやフジクラ、信越化などの下げが目立ち、日経平均は800円あまり下げる場面があった。11月の米雇用統計の発表を日本時間16日夜に控え、積極的な買いは見送られた。

 15日の米株式市場では主要な半導体株で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が3日続落した。ソフトバンクグループ(SBG)が出資する英半導体設計アーム・ホールディングスは証券アナリストの投資判断引き下げにより、7カ月ぶりの安値に沈んだ。半導体メモリーのマイクロン・テクノロジーも売られた。安川電やファナックなどの機械株が下落し、古河電などの電線株も下げた。年末を前に個人投資家から損益通算を目的とした売りが出ているとの見方もあった。

 マリン・ストラテジーズの香川睦シニアマーケットアナリストは「オラクルやブロードコムといった米半導体株の下落が続いていることを背景に、日本株にも持ち高整理の売りが出やすかった」と話す。日経平均はチャート上で短期トレンドを示す25日移動平均(5万0020円近辺)を下回り、売り圧力が強まった面もあった。

 東証株価指数(TOPIX)は3営業日ぶりに反落した。終値は60.97ポイント(1.78%)安の3370.50と安値引けとなった。JPXプライム150指数は続落し、26.01ポイント(1.77%)安の1440.20ときょうの安値で終えた。

 東証プライムの売買代金は概算で5兆3138億円、売買高は22億4365万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1345と全体の8割を占めた。値上がりは216、横ばいは47だった。

 ファストリやリクルートが売られ、三菱商や豊田通商も下げた。一方、テルモやダイキンが買われ、アステラスや塩野義が上げた。16日にプライム市場に新規上場したNSグループは午前に公開価格(1480円)を74円(5.0%)下回る1406円で初値を付け、終値は初値比132円(9.38%)安の1274円だった。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

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